トリドールグループは自然資源を事業の根幹とし、世界の人々に食を提供している企業であり、環境や豊かな自然を守っていくことが大切だと認識しています。
そのため当グループは、生物多様性に配慮した調達や動物福祉に関する取り組みを行っています。私たちは自然の生態系の一員として、事業を通じた環境負荷の低減と、自然との共生に向けて取り組みを進めていきます。
トリドールグループは、自然環境から多くの恩恵を受け、また事業を通じ環境影響を与えていることを認識しています。そのため当社グループでは、以下のような点に配慮し生物多様性の維持・保全に努めていきます。
・事業を通じた生物多様性への影響を配慮する
・生物多様性に関してグローバルな視点で捉える
・環境に配慮した商品・サービスの開発に努める
・サプライチェーンにおける生物多様性への影響を配慮する
・生物多様性に関する社内外教育と、ステークホルダーとのコミュニケーションを行う
※本考えは、環境省「生物多様性民間参画ガイドライン」を参考としています。
当グループは、保護価値の高い森林(HCVF)という概念に共感し、現在の生態系を維持しながら持続可能な木材生産に貢献すべく、FSC認証の資材を調達しています。例えば、丸亀製麺のテイクアウト用の専用紙容器は、森林認証を受けた環境にやさしい紙(FSC®認証)を使用しています。
アメリカの丸亀製麺では、海洋野生生物と生息地を保護することを目的とした非営利団体であるOceanic Societyと連携し、2021年4月14日のアースデーでの売上の20%を海洋協会と海洋の健康をサポートするその Blue Habits プログラムに寄付を行いました。
私たち、トリドールグループは、「食」を扱う企業として、生命の恵みへの深い感謝とその責任を認識しており、サプライチェーン全体で家畜におけるアニマルウェルフェアに配慮することが重要と考えています。
トリドールグループは、国際獣疫事務局(OIE)が示した基本原則「5つの自由」に賛同し、その原則に沿った家畜の飼育による調達を推進していきます。
1.飢え、渇き及び栄養不良からの自由
2.恐怖及び苦悩からの自由
3.物理的、熱の不快さからの自由
4.苦痛、傷害及び疾病からの自由
5.正常な行動様式を発現する自由
トリドールグループは、下記の3つの行動基準のもとアニマルウェルフェアに取り組み、命の尊厳について適切な配慮を行っていきます。
1.私たちは、アニマルウェルフェアに適用される各国・地域の法令や規制を遵守します。また、アニマルウェルフェアに関する国際的な枠組みに関しても配慮した調達活動を行います。
2.私たちはこの考え方を踏まえた家畜の飼養管理、生産体制の改善や技術革新などの推進を支持していきます。
3.私たちは、トレーサビリティの推進や情報開示、ステークホルダーとの対話を通じ、アニマルウェルフェアの向上に努めます。
トリドールグループは、アニマルウェルフェア方針に則り、持続可能な鶏卵の調達に努めています。
既に、イギリス(丸亀製麺、SHORYU)、アメリカ(丸亀製麺)では、ケージフリー飼養の卵を100%使用しています。北米を中心に展開するPokeworksは2023年度中に、その他の国や地域(日本を除く)で当社の全ブランド*¹も、2030年度末までに使用するすべての卵(殻付き卵、加工卵)*²をケージフリー卵に切り替えることを目指します。
日本においては、公益社団法人畜産技術協会の「アニマルウェルフェアの考え方に対応した採卵鶏の飼養管理指針」に則り飼養された鶏卵の調達に努めています。2022年度にまずは丸亀製麺10店舗で使われるすべての生卵を100%ケージフリーにするとともに、2023年度末にはケージフリー卵を使う店舗数を全店舗の3%まで増やし、その後も順次拡大することを目指します。
私たちは、それぞれの国や地域の基準や社会環境に応じ、行政、動物福祉団体等と連携しながらケージフリーなどアニマルウェルフェアを適宜進めてまいります。(2022年9月掲載)
*¹今後新たに加わるブランドについては、状況などを考慮したうえで別途ケージフリー卵への移行目標を検討します。なお、当社の株式保有率が50%に満たないブランドは対象外とします。
*²ただし、販売する他社商品や添加物における卵成分はこの範囲に含みません。
トリドールホールディングスは、日本における平飼い卵の養鶏の実態を把握するために、養鶏所の視察と畜産農家へのヒアリングを行いました。
視察を行った鶏舎は開放的で風通しも良く、健康的に鶏たちが動きまわっている様子が見られました。
その一方で、卵の収穫の難しさや感染リスクの向上といった課題があることもお伺いしました。
今後も畜産農家との対話を重ねながら協業に努めていきます。
トリドールグループは、雌豚の妊娠ストール(小型の密閉型囲い)を使用しない、アニマルウェルフェアの向上を目指した豚肉の調達の重要性を認識しています。
そのため、一部地域では、段階的に雌豚の妊娠ストールの廃止を進めているサプライヤーから、部分的に調達を行っています。