食の感動体験をひとりでも多くのお客様へ提供したいと考えるトリドールグループにとって、商品・サービスの安全で高品質な提供は最も重要かつ基本となる取り組みです。
食品安全・品質基本方針を基に、食品安全マネジメントシステムによる徹底管理、店舗衛生調査や食品安全に関する研修などを通じ、従業員一人ひとりが安全で高品質な商品・サービスの提供できるよう最善を尽くしています。
マテリアリティ | 2024年度KPI | 2024年度実績 |
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食品安全文化の醸成 | (渋谷オフィス)フードセーフティ研修受講率:90% | 研修受講率96.5% |
(店舗)外部衛生検査機関による年2回の衛生監査の実施 | 外部衛生検査機関による年2回の衛生監査の実施 | |
(店舗)食品衛生法上の行政処分:0件 | 食品衛生法上の行政処分が0件 |
トリドールホールディングスは「食の感動で、この星を満たせ。」をスローガンに掲げ、様々な事業やサービスに取り組んでいます。
グループの全事業者は、「食品安全と品質の確保」を経営の必須事項と考え、以下のとおり食品安全・品質基本方針を策定し、経営陣及び全従業員一同、本方針の遵守をここに宣言します。
1.私たちは、常に安全で高品質な商品をお客様にお届けするために、お客様のご意見に真摯に耳を傾け、ご満足のいただける品質の商品をお届けします
2.私たちは、統一した品質ポリシーを共有するとともに、各国の品質と食品安全に係る法規制を遵守し、グローバルな基準と要件を満たす品質管理体制を維持します
3.私たちは、国内外の関連子会社および取引先の品質管理システムを監視し改善を推進するとともに、必要な品質と食品安全に係る教育を継続的に実施します
4.私たちは、品質と食品安全上の問題が発生した場合は迅速かつ適切な対応を行い、お客様や行政機関をはじめ社会に対して誠実に説明責任を果たします
5.経営陣は、定期的に品質管理体制を評価し、経営資源を適正に配分することによりトリドールグループの業務・商品そしてサービスの質および食品安全について継続的に改善し、商品品質向上および顧客満足向上のために最善の意思決定をします
トリドールホールディングスは各事業会社に対して支援・協力を実施し、食品安全に必要な文書や記録作成を行います。また、事業会社はエリアマネージャーが中心となって店舗での運用を指導・管理します。
運用に関しては、店舗で確認できた管理運用上の課題は、エリアマネージャーから、各事業会社・トリドールホールディングスに共有され改善を行います。
トリドールグループ は、国際的な衛生管理手法であるHACCAPの考え方に基づく管理を行い、衛生管理を確認・記録するためのフードセーフティチェックブックを2019年に導入しています。2020年4月には衛生管理計画書を策定し、全店での運用を開始しました。フードセーフティチェックブックと衛生計画書の実施と記録を通じて、日々の衛生確保はもちろんのこと、店舗や組織として改善改善の「見える化」ができる仕組みとしています。
衛生管理に関しては、食品安全部による巡回指導に加え、当社グループとは独立した外部衛生検査機関による年2回の全店舗衛生監査を行うなど、衛生管理の徹底と維持向上に努めています。
今後も、従業員の衛生管理に対する意識のさらなる向上に努めるとともに、不測の事態が発生した場合の危害の最小化と、迅速な原因追及と改善対応を強化していきます。
トリドールグループでは、食品安全管理帳を用い、毎日衛生管理項目を確認・記録するとともに、月1回の店長による月次チェックを行い、衛生管理上の不適項目に対する改善計画を立てています。また3か月に1度、エリアマネージャーにより改善計画の進捗状況の確認が行われ、必要なサポートが行われる仕組みになっています。
同時に、店舗側での確認だけでなく、本社の食品安本部や店舗管理部門による内部監査も行い、適切に衛生管理の仕組みが運用されているか確認しています。
この他、年に2回当社グループとは独立した外部衛生調査機関による衛生調査を全店舗で実施しています。2回の外部衛生検査は、実施方法に工夫をしており、年度上期では完全予告により、店舗がルールを実践できることを確認し、下期では無予告により、ルールが従業員に定着していることを確認しています。また、外部衛生調査の項目は食品安全管理帳の月次チェックと同じ項目になっており、店長による調査の精度の基準合わせにもつながっております。
海外店舗においては、品質の維持向上と食品安全を徹底するために専門スタッフの育成を通じ、店舗数拡大に伴う食品安全リスク低減や品質の維持向上を図っています。
トリドールグループは、キャリアを問わずすべての従業員が衛生教育を受ける環境を整えるため、e-ラーニングによる衛生教育を導入しています。ここでは、食品安全が企業の売上や利益を支える土台であること、そして、それらはパートナースタッフまで含めて従業員全員の教育や育成によって成り立っていることを伝えています。
動画により衛生について学んだ後、それぞれ食品衛生の基礎知識や品質に関連するテストにより、受講者の理解度を確認しています。
また、役職や職位に応じて、追加で求められる衛生知識や、店舗における管理・改善の手法に関する研修も実施しています。トリドールホールディングス代表取締役が先頭に立ち、役員並びにグループ各事業会社代表取締役ら経営トップが主体となり、社内にフードセーフティカルチャーを根付かせ、企業風土として定着させていきます。
丸亀製麺は2024年10月21日、一般財団法人食品安全マネジメント協会における食品安全マネジメントシステムである JFS 規格(フードサービス・マルチサイト)の適合証明を国内外食チェーン店では初めて取得しました。
品質や食品安全に関するマネジメントシステムには国際規格の ISO9001 やISO22000 があります。一方、丸亀製麺はセントラルキッチンを持たない、全ての店舗で手づくり・できたての商品をご提供しているため、全ての店舗が“工場”であるという特徴があります。そのため今回、特定の施設や店舗だけではなく、「全店舗※」を対象にできるJFS規格(フードサービス・マルチサイト)を取得しました。これにより、トリドールホールディングスの本部機能と丸亀製麺 837店舗※について食品安全のマネジメントシステムの適合が証明されたことになります。
※ 登録初年対象店舗数(適合証明日時点):監査会社への申請時全店舗(2024 年 6 月 11 日時点)から閉店店舗を減じた数。申請以降開店の店舗は次年度継続監査後に順次登録予定。
丸亀製麺では、お客さまに感動いただけるうどんの品質について、職人の感覚と経験に加え、科学的根拠をもってご提供できるよう、麺の物性試験を店舗で簡易的に実現するための機器(うどんチェッカー)を独自に開発しました。
丸亀製麵では全店舗にこのうどんチェッカーの機器を導入しており、2025年4月からは実際に店舗での運用を開始しています。また、海外展開している店舗においても、同年5月より順次導入し、世界中の店舗にて配置予定です。
当社のフードサイエンスラボでは、うどんの製造工程が麺品質にどのような影響を与えるかの確認・検証や、海外店舗におけるうどん品質の安定化のための小麦粉の特性検査を実施。またその他にも、味覚センサーにより、使用する食材決定の際の確認など、商品提供の基盤となる科学的研究を行っています。
トリドールグループがグローバルに店舗展開していくためには、「職人技による手づくり」の品質を科学的にも明確化・可視化し、世界各国のパートナーとの共通言語にする必要があると考えています。
[本ページ更新日:2025/5/12]