トリドールグループの成長の源泉は「人材」であり、働くすべてのスタッフがオーナーシップを持ち、成長の喜びと自己実現を果たして欲しいと考えています。そこで、トリドールグループでは、店舗で活用できるWEBでのマニュアルや動画教育ツール、教育・研修制度を整備・充実させています。
また、学習意欲を高めるための定期的な上長との1on1ミーティングや、自らのキャリアを選択する社内公募制度といったさまざまな仕組みを設けています。今後は社会環境の変化に合わせ、体系的な教育計画の見直しも進めていく予定です。
マテリアリティ | 2024年度KPI | 2024年度実績 |
|---|---|---|
一人ひとりの成長の支援 | ●ハピネスを高めるコミュニケーション系研修の整備 ●麺職人資格者全店舗配置の維持 ●麺職人資格社員へのフォロー研修:100% | ●グループ全体の店長向けコミュニケーション研修受講率向上 ●2月末時点で全店舗100%維持 達成 ● フォローアップ研修 ( チーフマネージャー:100%、マネージャー:86.6%) |
トリドールグループは、全従業員が持ち続ける普遍的な行動や考え方として、成長哲学「トリドール3頂」を定め、人事評価や採用時の基準としています。「トリドール3頂」には、以下の3つの行動が示されています。
この哲学に基づき、職種や等級ごとの詳細な役割を規定し、社員一人ひとりに合わせたキャリアシートを作成することで、短期的な成果だけでなく、長期的な成長への進捗をマネジメントしています。
1 「KANDO」の頂へ | すべての始まりはモノではなく、本能が震える感動体験を創ること。お客様は集めるものではない。創るのだ。他にない感動体験こそがお客様を創造し、何度も来てくださるファンを創造するのだ。理論と感性をぶつけあい、つい衝動入店するほどの感動を創り出そう。 |
|---|---|
2 「二律両立」の頂へ | トレードオフを疑え。常識を超えたトレードオンこそ価値になる。安易な正解に逃げず、非合理の強さを信じ抜き二律両立に辿りつけ。誰も行かない道は、誰もが行きたい繁盛店への最短距離の近道だ。困難さは参入障壁となり、独自の市場と圧倒的な優位性をもたらす。 |
3 「称賛共助」の頂へ | お客様と同様に、ともに働く仲間たちにも素敵な感動体験を届けて欲しい。心に壁をつくることなく、互いの良さを高めあい、常に目と心を配り、いい仕事は称えあって、苦しい時は助けあおう。人間の持つ力こそがトリドールを強くし続ける成長戦略なのだから。 |
例えば、丸亀製麺では店長が店舗運営やチームケア、自身の成長に専念できるよう、複数店舗の店長を1名の社員が掛け持つ体制を改善し、業務負担の軽減に取り組んでいます。また、ホールディングス組織内に店舗支援も担える社員を増員するなど、組織を越えた体制への強化も進めています。このほか人員充足においては、既に当社グループで働いたことのある、業務や業界理解が深いスタッフを登用(内部登用)することで採用後ギャップを抑えることができるものと考え、積極的な内部登用に取り組んでいます。さらに、改めて当社グループのミッションビジョンスローガン・成長哲学の共有も丁寧に機会を設けています。
また、店長を務める社員が自らのキャリアパス考える機会やリーダーシップを学ぶことができる、さまざまな研修を設けています。少しユニークな研修としては、丸亀市の離島・讃岐広島にて行う「讃岐研修」や参加者でキャンプを行いながらワークショップを行う「ハピネスKANDOキャンプ」、海外での感動体験ツアーなどもあります。このような特別な体験研修の中で、店長自身が感動を体験することで、新たな感動体験の発想を得る機会や、再び店舗に戻った時に感動を伝える伝道師の役割を担うことを想定しています。各業態の中で高いポテンシャルを持つ人材がいる場合には、業態を越えた経営人材として、グループ全体最適での配置を行い、活躍の場を広げていきます。
一方で、グローバル人材も重要なテーマです。例えば国内業態の海外展開においては、日本での成功モデルを正しく伝えながらも、現地に適応化させていきますが、こういった中で国内業態を理解し海外現地のニーズや状況が分かる、グローバルレベルでの人材の発掘・育成・配置は、長期視点で取り組んでいく必要があります。近々では、現地での採用やトレーニングプログラムの充実が課題と言えるかもしれません。海外の従業員にもトリドールの理念を伝え、文化的な一体感を醸成する取り組みも進めています。
1店舗1店長体制(丸亀製麺) | 讃岐うどんを巡る研修 | ハピネスKANDOキャンプ | 海外KANDO体験ツアー |
|---|---|---|---|
62% 528店舗完了 (2025年1月末時点) | 843名参加 うち丸亀市の離島・讃岐広島 での研修も参加 54名 | 約200名参加 8回開催 | 57名参加 2回開催 |
トリドールグループでは、1,940店舗を超える全世界のお店で働くグループ従業員と、当社グループの源泉価値を共有するため、内容や規模、対象者をさまざまに構成しながら、浸透と共感の場を設けています。
また、食の感動の源泉は従業員の幸せにあるとの考えから、2024年度は特に「称賛共助の頂」の浸透と実行に取り組みました。

コーポレートスローガンを一新した2022年に、全従業員とめざす未来を直接共有するため、トリドールグループは初めての全社員集会を開催し、2026年度も継続開催しています。理念浸透のための最も大規模な取り組みとして、世界中の社員が一堂に会し、粟田より全社員に対し直接理念に込めた想いを伝えています。また、世界中で展開するさまざまなブランドトップ同志のパネルディスカッションを実施し、異なる国・ブランドでどのように同じ理念の下価値創造していくか、参加者の理解を深めています。さらに、実際にお客さまより届いた当グループへのお礼のメッセージを上映し、店舗での自主的な行動によりお客さまに「感動」をお届けできた事例を称え、社員の理解の深化とさらなるチャレンジを促します。その他、さまざまな催しにより、従業員のエンゲージメント向上にも寄与しています。

全世界のトリドールグループ社員を対象に、「KANDO」を創出したプロジェクトやお店でのエピソードを集め、表彰する社内コンテストを開催しています。グランプリは世界中から2,000人以上もの社員が集まる上記のALL KANDO CREATORS MEETINGにて決定。本アワードでは、業態や部門、国境をも超えて、共通の使命を再確認し、仲間を讃え・刺激し合い、学びを得ることができます。

2023年9月より、CEOの粟田が塾長(ファシリテーター)を務める経営塾をスタートしました。この粟田未来塾には、誰もが参加応募することができ、自主的な応募者の中から抽選で入塾することができる仕組みになっています。
ここでは、経営における哲学を学ぶ場として、参加者全員がそれぞれの感動の成功体験を持ち寄り、その理由を探求していきます。成功体験の共有とともに、成長哲学を伝えていく場としています。その際、参加者は塾長である粟田と膝を突き合わせるほどの距離感で、ともに食事を囲みながら、じっくりと「未来」について語り合うことができます。2024年1月までに85名の従業員が参加しました。

粟田が本社従業員とデザートやランチを食べながら、創業時の想いから今に至る歴史等を説明し、感動体験を共有するEATING MEETING。1回につき最大8名という少人数で、直接粟田と従業員が意見を交換できる場となっています。例えば、「トリドール3頂」は創業以来当社グループが守り続けてきた哲学であり、時代が変わっても部門や役職に関係なく守り続けてほしいということを粟田が熱を持って伝えるシーンも。
本社部門はお客さまとの直接的な接点が多くはありませんが、各自の業務がどのように店舗での感動体験につながっていくのかを考える機会になり、すべての従業員がKANDO CREATORの一員であることを実感することができます。2022年度には48回実施し、約200名が参加しました。
役員や子会社社長など全幹部社員(約100名)がキャンプ場に集まり、自然に囲まれながら感動について語り合いました。
1泊2日のキャンプでは、新たな価値を創出し続ける株式会社スノーピークの代表である山井太氏をゲストにお招きし、ご講演いただきました。
BBQや焚火、テント泊といったアクティビティの中に、当社グループ業態の二律両立の強みの再確認の場や、各自の価値観を知る場などを設け、非日常体験の中で幹部同士の絆と感動への理解を深める取り組みを行いました。

トリドールグループはハピカンをさらに推進するために、ホールディングスに「ハピカン推進部」、丸亀製麺に「ハピカン企画本部」という専任の部署を新設ました。
これら両部により、2024年度には新しく「ハピカンキャプテン制度」や「家族食堂制度」が新設されて、従業員のハピカンを強力に推進しています。
・ハピカンキャプテン制度
従来の店長とは一線を画し、店舗でハピカン繁盛サイクルを回していくことをミッションとした役職制度
・家族食堂制度
中学生以下のお子様がいる従業員に対して、お子様が店舗にて実質無料で食事ができる福利厚生制度

トリドールホールディングスでは、2022年から香川県丸亀市と地域活性化包括連携協定を締結し、「共創型地方創生」というテーマのもと、地域の方々の気持ちに寄り添い、産業、観光、芸術文化、離島振興などのさまざまな活動に取り組んでいます。離島振興に関しては、「讃岐広島(さぬきひろしま)」への当社社員の移住や海洋プラスチックの回収を行うなど特に力を注いでおり、2024年には、おいしい一杯のうどんを追求する研修施設として「心の本店」を開設しました。
また丸亀製麺では社内資格として2016年から「麺職人制度」を導入しており、うどんづくりの知識と技術を持った人材の育成を行っています。現在は一つ星麺職人、二つ星麺職人の認定を行っていますが、「心の本店」では、さらなる高みを目指して三つ星麺職人の育成を行います。
現状一般公開はしていませんが島民との交流の場としての活用も想定しており、2024年11月27日に執り行われたオープニングセレモニーでは、多くの島民の方に特性のいりこ出汁のうどんを振る舞いました。麺職人の育成、そして讃岐広島の皆様とのコミュニケーションの場である「心の本店」で、今後多くの才能が開花し、讃岐うどんの伝統が次世代へ受け継がれてゆくよう事業を推進していきます。

トリドールグループ全体として行動指針を策定し、その行動指針がどの程度実現できているかを評価の50%に組み入れる人事制度としています。例えば丸亀製麺であれば、「丸亀マインド」を各等級に設定しており、半期ごとに丸亀マインドの発揮度合いを評価しています。
【丸亀マインド】
① みんなに感謝を伝えよう:お客様・仲間に「当たり前にしない」 / 感謝は言葉+行動で示す
② また会いたくなる笑顔:•自然で温かい笑顔 / 忙しいときこそ笑顔を崩さない
③ おせっかいなほど世話やき:困る前に気づく・先回りする / 小さな気遣いの積み重ね
④ 「わぁ、すごい!」を呼ぶ職人技:手づくりへの誇り / 技術を磨き続ける
⑤ 居心地がよいキレイなお店:清潔・整理整頓 / お客様だけでなく従業員にも快適な空間
⑥ もっともっと出来立てを!出来立てへの強いこだわり / 「人の手で届ける価値」を追求
トリドールホールディングス では、チャレンジする風土の醸成や従業員のモチベーション向上を目的として、従業員の希望による異動の機会を提供する社内公募制度を実施しています。従業員の適性を把握し、その人の希望にあったキャリアを提供することで、従業員の自己実現を支援する制度です。グループ会社および本社各部門が人事部門を通じ、社内公募する制度であり、2025年度は4名の従業員がこの制度を利用し、希望の部署に異動しました。
国内トリドールグループでは、店舗で働くスタッフの採用に関し、本社の採用センターで求人募集から応募受付まで一元管理することで、より良い人材を効率的に確保し、最適な配置で雇用することにつなげています。
また、採用センターによるシステムを使用したワンストップ採用によって、場所や時間にとらわれない応募者受付体制の構築や、店舗運営における現場負担の大幅な削減、情報漏洩などのリスクの回避、採用におけるPDCAの高速化が可能となっています。
[本ページ更新日:2026/06/23] 数値は2024年度のものですが、取り組みの一部は2025年度の情報が含まれています。