人材:感性を刺激する働き方
トリドールグループでは、従業員が成長と自己実現を実感できる環境を整備し、モチベーションを高く持って働いてもらうことが、会社の成長を支えるもっとも重要な施策だと考えています。
このため、公正で一貫した評価と報酬を実現するとともに、幅広い福利厚生の提供を行い、従業員が安心して生き生きと働くことができる職場づくりを推進していきます。
働き方改革
トリドールグループでは、働き方改革の一環として、2019年9月、東京都渋谷区にあるオフィスビル「SHIBUYA SOLASTA」に本社機能を集約しました。これにより、本社の役割であるグループ店舗のサポートを従来以上に強化しました。
また、これを機に、新しい働き方推進の施策を強化し、従業員の感性を刺激し、コミュニケーションが活性化する環境整備を推進していきます。
働き方改革の主な施策
ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を採用した新オフィス
ABWとは、ノートパソコンなどのモバイルツールを駆使しながら、働く人が今やるべき仕事に対して、いつ・どの場所でやるのが最も効率が良いかを自分で決めることができるワークスタイルです。
これまでの考え方にとらわれず、従業員にとって居心地がよく働きやすいオフィスを作り、モチベーション向上と成長をサポートしていきます。


社員の感性を日々刺激する社員食堂の 31cafe
トリドールグループの企業哲学やグローバル外食企業の強みを最大限発揮し、トリドールグループらしいという視点から社員食堂を考えました。「社員の感性を日々刺激する」をテーマに”手づくり””できたて””多国籍・多地域””本格志向”のコンセプトを盛り込んだメニューを開発し、次のメニューを楽しみにしてもらえるような社食にしていくことで、日々のモチベーション維持をサポートします。

人材開発制度の刷新
トリドールグループは、世界で通用するグローバルフードカンパニーを目指しています。成長を続け目標を達成するには、「人」を強みにして差別化を図ることが不可欠であり、当社は外食業界で唯一無二の「人材開発企業」を目指しています。
そのために、2020年度から人材開発制度を順次刷新し、新しい価値を提案できる人材の開発・育成を進めています。
店舗従業員に対する有給取得促進施策
店舗などの現場で働く従業員は日々業務に追われ、従業員のシフトの状況などにより、店長が有給休暇を取得しづらいことが重要な課題の一つとなっています。
そこでトリドールグループでは、丸亀製麺の各店舗に向けて「店長に有給取得をさせるヘルプ部隊」の運用を始めました。全社的に各店舗の従業員のシフトを把握し、店長が有給申請した際にシフトの欠員が出るとわかれば、サポート要員を臨時に派遣します。サポート部隊の要員は毎月10名ほど確保し、店長が休む際の欠員に備えています。
2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | |
---|---|---|---|
平均時間外労働時間(時間)※1 | 32.51 | 32.98 | 35.29 |
有給休暇取得率(%)※2 | 35.15 | 43.23 | 47.84 |
- ※1 臨時従業員を除いた従業員の月間平均値
- ※2 臨時従業員を除いた従業員の年間総取得日数/年間総付与日数
ワーク・ライフ・バランス
トリドールグループでは従業員が安心して働くことができるよう、ライフステージに応じた介護や育児などの両立支援制度をはじめ、さまざまな福利厚生を充実させ、働きやすい環境の整備をしています。
トリドールグループの育児休業制度は、子どもが満2歳に達するまでとなっており、短時間勤務や所定外労働をさせない制度は、10歳までの子を持つ社員が利用可能です。一部グループ会社においてはフレックス制度も導入しており、柔軟な働き方を推奨しています。
また、半日単位で取得可能な「子どもの看護休暇」、介護が必要な家族を持つ社員が利用できる「介護休暇」を整備しています。
今後もワーク・ライフ・バランスの観点から、さらに制度を拡充し従業員が安心して生き生きと自己実現ができる職場環境の整備を進めていきます。
産休・育休制度の利用状況※
2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | |
---|---|---|---|
産休取得者数(名) | 8 | 17 | 9 |
育休取得者数(名) | - | 21 | 7 |
うち女性の取得者数と対象者に占める割合(%) | 100 (8名) |
100 (17名) |
100 (6名) |
うち男性の取得者数と対象者に占める割合(%) | - | 11.1 (4名) |
2 (1名) |
育児休業復職率(%) | 87.5 | - | 100.0 |
- ※トリドールホールディングス単体
- ※2019年度は、トリドールグループ(HD、TDJ、丸亀、TBS)の正社員のみ、産休育休取得者数は2019年4月1日~2020年3月31日に各休暇の取得を開始した人数、女性の育休対象者数は2019年2月4日~2020年2月4日に出生した子どもに対して取得した人数、男性の育休対象者数は2019年4月1日~2020年3月31日に出生した子どもに対して取得した人数
主な福利厚生制度
福利厚生 | 概要 |
---|---|
産前・産後休暇 | 産前6週(多胎14週)産後8週 |
育児休業 | 子が満1歳に達するまで取得可能(最長2歳まで延長可) |
育児のための勤務時間短縮 | 子が満10歳に達するまで時短勤務を可能とする |
育児のための残業制限 | 本人から申し出があった場合、子が10歳に達するまで残業させない |
介護休暇 | 介護が必要な対象家族:1名5日/年、2名以上10日/年 |
メンタルヘルス支援 | 心と体健康相談室、心療内科の産業医の設置 |
リフレッシュ休暇 | 半年ごとに1日、心身のリフレッシュを目的とした特別休暇を付与 |
ボランティア休暇 | 奉仕活動を通じて社会に貢献することを支援するために与えられる特別休暇 |
年次有給休暇の計画的付与制度 | 年次有給休暇を計画的に付与する制度で7連休(内有給4日間)を年に2回(4月~9月、10月~3月)付与 |
求める人材と人事評価制度
トリドールグループでは、従業員が自己実現を果たすための指標として、2020年に「Toridoll-er’s Value」を策定し、順次人事評価および採用の基準にしていきます。
具体的には、Toridoll-er’s Valueに基づき、職種や等級ごとに詳細な「求める役割」を規定した上で、社員一人ひとりに詳細なキャリアシートを作り込んでもらいます。こうすることで、「会社の成長ビジョン」と「自分のキャリアビジョン」の整合性をとっています。
キャリアシートは、従業員と上司による2週間に1度の1対1のミーティングにて進捗を確認します。上司は、従業員が実現したいことを把握した上で、現状とのギャップなどをフィードバックします。このコミュニケーションとフィードバックを適切に行うため、管理職へは評価者トレーニング等を実施しています。
個々の従業員が持つ「こうありたい」というキャリアビジョンと、トリドールグループが求める役割・バリューとが同時に実現される企業になることで、さらなる働きがいにつながる職場を目指しています。
社内公募制度
トリドールホールディングス では、チャレンジする風土の醸成や従業員のモチベーション向上を目的として、従業員の希望による異動の機会を提供する社内公募制度を実施しています。従業員の適性を把握し、その人の希望にあったキャリアを提供することで、従業員の自己実現を支援する制度です。グループ会社および本社各部門が人事部門を通じ、社内公募する制度であり、2019年度は12名の従業員がこの制度を利用しました。
永年勤続表彰
トリドールグループでは、勤続年数が10年、15年、20年、25年および30年を超える従業員(正社員・パートナースタッフ)を対象に、永年勤続表彰を行っています。
会社からの感謝の気持ちを表すことを目的に、毎年式典も開催しています。2019年の対象者は390名でした。

労働組合との対話
トリドールグループは、2004年5月に結成された労働組合があり、UAゼンセンに加盟しています。正社員はもとより、パートナースタッフもほぼ全員が労働組合に加入していて、代表取締役社長兼CEO、常務、取締役、人事役員との団体交渉の場を月1回の頻度で設けています。
トリドールグループにおいては、一部子会社を除き、株式会社トリドールホールディングス、株式会社丸亀製麺、株式会社トリドールジャパン、株式会社肉のヤマキ商店、株式会社トリドールD&I、株式会社トリドールビジネスソリューションズおよび株式会社ZUNDに労働組合があります。
なお、労使関係については円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。
組合員比率
正社員 組合員比率(%) | 76.2 |
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臨時従業員 組合員比率(%) | 98.9 |